「ミネラルウォーター」ってどんな水?

≪ミネラルウォーターの正体とは≫

日本人の暮らしに定着しているミネラルウォーター類は、「何となく健康によい飲料水」というイメージが先行し、成分についての理解や効能については意外に知られていません。
現在市販されているミネラルウォーター類は加工方法による分類のほか、含まれるミネラル分の比率を基準とした硬度による分類があります。

水の硬度を決めるミネラル成分は、主にカルシウムとマグネシウム、カリウムやナトリウムなどですが、ヨーロッパなど海外の銘柄では炭酸も成分の一つです。
硬水はミネラル分の含有率が高いため、シャキッとした口当たりが特徴です。
軟水はミネラル分が少ないので、まろやかな口あたりです。

軟水の特徴
●口あたりがまろやかで飲みやすい。
●身体に吸収しやすく新陳代謝を促す。
●デトックス作用が高い。
硬水の特徴
●シャキッとした飲み口。
●ミネラルが多いのでカルシウムやマグネシウムの補給となる。

 

≪健康維持に不可欠なカルシウムとマグネシウム≫

健康維持に不可欠なカルシウムとマグネシウムカルシウムは、骨や歯を作る材料として知られますが、血圧や気分を安定させるなど、人体に欠かせない働きをする栄養素です。
一日の所要摂取量は600mgが目安ですが、現代の日本人の場合は平均して50~80mgほど不足していると言われます。
特に高齢女性では骨粗鬆症が増えている昨今は、意識して摂取すべき人もいるようです。

マグネシウムも同様に骨や歯に多く含まれますが、カルシウムの働きをサポートする重要な役割のほか、神経を鎮め、体温調節や血圧を安定させるなどの作用があります。
ちなみにマグネシウムは過剰摂取すると下痢を起こしやすくなるので、硬度の高いミネラルウォーターは一度に飲み過ぎないよう注意してください。
食生活が欧米化し、魚介類や海藻類を食べる機会が減った日本では、飲料水もミネラル分の非常に少ない軟水が主流です。
そのため、日本人は慢性的なミネラル不足に陥っている側面があると言えるでしょう。

 

≪好みで選べる硬水・軟水・炭酸水≫

疲労回復効果に優れる硬水は、スポーツ後の水分補給には最適であるため、欧米産の多くの銘柄はアスリートたちの必需品です。
また天然の炭酸水は、ミネラル補給や疲労回復の他、便秘や肩こりの解消、血行促進、ダイエットなど様々な健康効果があり、広く生活に浸透しています。
海外では、ミネラルウォーターと言えばむしろ炭酸入りの水を指す地域が多いことも、覚えておきましょう。
ミネラル分を多く含む硬水は、特徴のある口当たりと独特の舌ざわりを持ち、採水地によっては石や鉄のような風味が感じられるものもあります。
軟水のまろやかなのどごしに慣れた人には、やや違和感や飲みにくさが勝るかも知れません。
また料理の味を引き出すには、水の硬度との相性が大切です。
さまざまな種類のミネラルウォーターが手軽に入手できる今は、水も目的によって使い分ける時代に入ったと言えそうです。

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